9.岐阜県・・・1.庭田貝塚  岐阜県海津市南濃町庭田858
 2.羽沢貝塚  岐阜県海津市南濃町羽沢354
  羽沢貝塚は西に養老山地の断層崖を控え、その急斜面に形成された扇状地の末端近くに位置する。 明治43年に発見されて以降、平成8年の本格的な遺跡範囲確認調査が実施された結果、貝塚は東西約20m・南北約25mの範囲に形成されていた。
主な出土遺物は、ヤマトシジミを中心とした貝類や土器・石器のほか、成人骨10体・幼児甕棺3基、魚骨・骨角貝製品などが検出されている。
 貝塚遺跡の形成は縄文中期後半に始まり、貝層形成期は縄文晩期後半の海岸線後退期に当り、ここ沖積平野は伊勢湾に注ぐ揖斐川の河口部であったと見られる。
 現在でも貝塚周辺の畑地には、写真の通り、ヤマトシジミの残骸が撒き散らされている。貝類は汽水性のヤマトシジミが99%ほどを占めているが、カキ・ハマグリなども混ざっている。
縄文晩期後半にはこの辺りに海岸線があったと見られるが、この時期気候が寒冷化し、海水面が低下した結果と考えられる。  叉魚骨には沿岸性のスズキ、やや深い岩礁性のマダイや回遊性のフグなどが出土していることから、海水域の後退に伴う海退期の経過的様相を呈していると云える。
(水野の縄文写真館より)























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