三世 川瀬順輔先生を迎えての
全国竹友社 富山県(石川県・福井県)支部
         と岐阜県支部合同勉強会

  2012.09.08〜09 宗家を囲んでの一泊懇親会と合奏練習
  於・富山市速星公民館
  世話人・富山県 野村虚友氏

(敬称を略させていただきます)
前列左より 野村虚友、水上裕見子(箏)、太田衣代(三弦)、川瀬順輔先生、林淳子(三弦)、佐藤洋(三弦)、澤井敬子(箏)、高野敦子(箏)
中列左より 上島楫翠、野村光輔、佐藤龍童、古田勲、不破生心
後列左より 太田浩司、都築光、西村優基、五十嵐鈴萌、太田健寿

 

                2012.09.14    岐阜支部 不破 生心

 平成24年6月全国竹友会岐阜県支部長・福井楫輔師から合同研修会のお誘いを頂きました。

 『拝啓、入梅の季節となり天候が不安定な今日、会員の皆様に於かれましては、益々ご健勝のこととお喜び申し上げます。

さて、年間行事の一環としまして、近隣支部にて研修会が行われる時には、合同で行う提案をさせていただき決定しております。それにともない、この度全国竹友会 富山県支部の野村虚友先生のお誘いで、三世川瀬順輔先生をお迎えして、富山県支部(石川県、福井県を含む)岐阜県支部合同勉強会を催すことに成りました。つきましては岐阜県支部の会員の皆様にも この機会に勉強会をして頂きたく、ご案内いたしました。詳細につきましては別紙を見ていただきますようお願いいたします』

富山県支部長・野村虚友師

・・・略・・・

『三世川瀬順輔先生をお迎えして、平成二四年九月八日〜九日の二日間の合宿勉強会を行いました。会場は富山市婦中町の速星公民館・・・』

スケジュール

9月8日 Am10:00 「速星公民館」和室集合

       10:10宗家本曲講習

       11:00  稽古開始(宗家対面・合同練習・尺八練習)・・・

  今回、初めて参加しました不破=岐阜県の一番南、岐阜羽島で、現役の医師としては、お昼まで診療をしておりましたので、富山までは岐阜県を縦断して、高速道路ばかり230Kmを約3時間かかって駆け付け、なんとか午後3時前には「速星公民館」には到着しました。会場が3か所に分かれていましたから、勝手がわからず、100畳もある和室会場では演奏が始まっていたため、声を出して、どこの会場に行けば良いのか、お尋ねするのも憚かられ、どうしたものかと戸惑っていました。そうこうするうちに、高山の石原氏の「宇治巡り」の3曲合奏が終わられました。すると富山の能登朔風氏が、『どうぞ』と私に合奏練習を促され、息の乱れと運転の疲れもそこそこに、大慌てで『笹の露』をお願いしました。糸方は林 淳子先生で、毎年岐阜市で行われます「岐阜琴古会」でお会いしていましたが、お手合わせは初めて。緊張しながら、冷や汗をかきつつ講習を受けました。

 9月というのに35℃の真夏日の中、熱心に午前10時から午前の部の演奏練習が3か所に分かれて行われていました。川瀬宗家対面稽古一室。100畳敷きの大広間は三弦・林 淳子師と三弦・佐藤 洋師の他、箏・沢田敬子-高野敦子師を相手に、他の会場で演奏の終わった、手の空いた尺八メンバーが3曲合奏をしておられました。別棟では三弦・太田衣代師と箏・水上裕見子師とで3曲合奏が同時並行して行われていました。

  今回の勉強会に参加された尺八の方々は、富山県・7名 岐阜県5名 糸方賛助の方々6名の合計18名で行われました。

  初日でしっかり脂汗をかいた後、5時頃各会場の稽古も終わり、ビジネスホテル『大黒』に集合。6時半より同ホテル1階の居酒屋風のお座敷で、密集しての懇親会。アルコール飲み放題で、富山湾の美味しい料理に舌鼓を打ちながら、気炎も上がったところで、自己紹介。個性豊かな、才智あふれる面々のトークの面白さは、酒どころ、富山ならでは。懇親会への参加者は富山大学の学生さんや研修生のフレッシュな方々を始め、岐阜からは古川町の上島楫翆師と不破生心の二人。富山県からは佐藤龍堂師を筆頭に、支部長の野村虚友師等芸歴4030年の面々がずらり8名。その割に、尺八談義にはさほど花が咲かず、元富山大の口腔外科教授の古田氏のユーモアたっぷりの「残月」と産みの苦しみの「臨月」の漫談は爆笑を飾りました。古田氏のお仲間の彫刻家・太田師は余技で尺八造りをされ、尺八造りの残材で作った、竹根ぐい飲み・そば猪口・抹茶茶わんや箸などが披露されました。不破は芸歴が短いので話しすることが無く、趣味の古墳と縄文土器の話で皆さんを煙に巻いて終わろうとしましたら、目の前に太田衣代師の御主人で、考古学の大先生がおられ、肝を潰しながら自己紹介を終わりました。この宴席でお酒をたしなめないのは宗家と不破だけ。二人に挟まれた芸大出身の若手演奏家・太田衣代師はいい迷惑で、酒を注いでもらえないので、仲良く御自分の目の前の「熊さん」こと・考古学の大先生とワインを差しつ差されつお呑みになってご機嫌でした。

  最後に宗家の近況報告として、尺八世界も国際的になったものでドイツやウイーンでの西欧事情のお話の中で、ヨーロツパで東日本大震災に対する支援の輪の広がっていることのお話の後、京都での国際尺八大会の裏話がありました。柔道と同じく、海外勢に本家本元の足元をすくわれかねない様相を帯びてきているとのことを、ある種の危機感を持ってお話しされました。

  翌日は10時から12時まで、同じく3会場に分かれて練習。一丁一面一管での合奏練習では、日頃の練習成果の出せた人、出せなかった人も来年の合同勉強会までに、より精進して来ることを誓って終了しました。

              (文責) 全国竹友社 岐阜支部 不破 生心


「萩の露」  林淳子(三弦) 尺八・酒井楫豊



「末の契」 澤井敬子(箏) 林淳子(三弦) 尺八・五十嵐鈴萌

「末の契」  尺八・五十嵐鈴萌

「末の契」  林淳子(三弦) 

「末の契」 澤井敬子(箏) 

「七小町」 澤井敬子(箏) 林淳子(三弦) 尺八・能登朔風

「七小町」 尺八・能登朔風

世話人・富山県 野村虚友氏 懇親会挨拶










 




















 「宇治巡り」澤井敬子(箏)  林淳子(三弦) 尺八・上島楫翠

 「宇治巡り」 尺八・上島楫翠(岐阜県飛騨古川)

「楫 枕」  水上裕見子(箏)、太田衣代(三弦)、尺八・五十嵐鈴萌

五十嵐鈴萌

、太田衣代師

 水上裕見子師

太田衣代師

「笹の露」  高野敦子(箏)  林淳子(三弦) 不破生心(岐阜県羽島市)

         「笹の露」    林淳子(三弦) 不破生心(岐阜県羽島市)

「ゆ き」  佐藤 洋(三弦) 林 淳子(三弦)、尺八・野村光輔

「ゆ き」  尺八・野村光輔

「ゆ き」  佐藤 洋(三弦) 林 淳子(三弦)

「四季の眺」 澤井敬子(箏)   佐藤 洋(三弦)   林 淳子(三弦) 尺八・古田 勲

「四季の眺」 林 淳子(三弦) 尺八・古田 勲

「四季の眺」 澤井敬子(箏) 佐藤 洋(三弦)

全国竹友社 富山県(石川県・福井県)支部
         と岐阜県支部合同勉強会・・・報告おしまい

※来年は(平成25年)9月14日(土)15日(日)に高岡市の公的施設「アッパレハウス」に3年ぶりに戻って、開催の予定です。