4.愛知県
(1)清須市・朝日遺跡
(平地で大規模な防衛環濠集落弥生遺跡)・・・・清洲JCの真下で消滅!!
1.朝日遺跡概観・大規模な防衛環濠集落弥生遺跡
朝日遺跡は東西に延びる浜提及び南北に流れる五条川などの堆積によって形成された標高2〜3mの微高地上に立地し、東名阪自動車道・名古屋環状線・国道22号線が交差する地点を中心に、東西約1.4km・南北約0.8kmの範囲に広がる、推定面積80万平方メートルの巨大環濠集落。
縄文末期(縄文中期末の土器、晩期前半の土器片が出土している。後期前葉にドングリ貯蔵穴が設けられた)から弥生時代を中心に栄えた集落遺跡である。集落間の闘争の歴史と住民の生活の変化とその状況の両方を知ることができる。特に弥生時代中期の初頭〜後半にかけては、他の集落の住民の襲撃に備え、強固な防御施設を建設していることがわかる。それは、環濠、柵列、逆茂木、乱杭などで、集落を二重、三重に囲む強固なものであった。これらは、弥生時代のものとしては日本で初めて発掘されている。今でも日本の弥生中期遺跡としては最大級である。これらの防御施設の発見で、集落が城塞的な姿であったことが分かり、それまでの牧歌的な弥生時代のイメージを「戦乱の時代」へと大きく変える根拠になった。また、方形の墓制(方形周溝墓跡)も発見されており、古墳時代へ変遷の萌芽を窺い知ることができる。
愛知県清須市-朝日遺跡概観・大規模な防衛環濠集落弥生遺跡・・・おしまい