竹友社愛知県支部総会・竹友社宗家講習会
 
  時・令和4年8月18日(木)pm1:30~3:00
   所・愛知県岡崎市 岡崎市民会館 リハーサル室
   講師・宗家竹友社 川瀬順輔三世宗家
  ・・・「下がり葉瀧落の曲」と応用編「黒髪」・・・


全国竹友会愛知県支部総会・川瀬順輔3世宗家の広州かいが愛知県岡崎市
の岡崎市民会館・リハーサル室で竹友社会員26名が指導を受けました。
久しぶりに開催された講習会は熱気に包まれ盛況でした。






 宗家の講演は6歳の6月6日に手習い始めがあり、中学校の時は、2世順輔
宗家より『今日のお稽古の相手はお前がせい』と言って、好きな将棋の会に
行ってしまい、対面稽古では、まだ習っていない奥伝や中伝の曲を「逆譜」で
見ながら吹いたのが勉強になった話とか元・暴走族の女の子が、邦楽の時
間の時に尺八と箏の音色に魅了され、内弟子としてお稽古を付けたらめきめ
きと上達して、少年刑務所に入っている受刑者に演奏して聞かせる活動を今
も続けている女性の方の話とか、普通では聞けないお話が続き、「尺八講習
はどうなるのか?」と言う頃に、
『尺八は難しい楽器で、まず音が出ない、
出しにくい楽器で、篠笛とかフルートは下唇を固定して音を出すので出しや
すい。尺八は顎に当てて、息を吹き込む楽器で、下唇が固定されていない
ので、不安定で音が出しにくい』
と楽器の特徴から話されました




  宗家 『稽古の初めに、いろいろと高音・低温から始める人がいますが、竹友
社から出したCDの「音出し」の手本盤で示しましたように「呂音の」を、口先で
音を出すのでは無く、お腹の腹筋を使って、音にならなくても良いので、『ブィッ
と出す。 『ブィッ・ブィッ・ブイッ・ブイッ・ブイーーーーーッ』 これを「」から下に
下がって呂音で「リ→チ→レ→ツ→ロ」 ロまで下がったら逆に、(呂)ロ→ツ→レ
→チ→リ→ヒ→ヒ→ハ→ハ→ハ
(大甲)と腹筋を使って全力で吹くのを、
回、曲を吹く前に「音出し」として、ルーチンとして行ってください』
との御教授
でした。




 宗家は腹筋の動きを見せるために、横向きで手本を示めされました。





  この後全員で音出し練習をしました。



 音出しの練習後、「下がり葉の曲」の本手を全員で吹き合わせしました。




質問コーナーで、「ルが行の左に在ったり、右に在ったり、行の中に在った
りするのは、何か吹き方が違うのですか?」

宗家 『特別な意味はありません。ルはルで右・左
・真ん中は、その時の雰
囲気で付いているだけで、特に違いはありません』と煙に巻かれた様な説明
でした。





質問コーナー「楽譜の黒丸点と ごま点 」とのちがいは?

宗家 『黒丸点
は強拍部で、ごま点 は弱拍部。 曲によってごま点
ある曲はメリハリをつけて吹く。
ごま点
 、の曲は 三曲の場合「歌」が中心ですから、「歌」の邪魔にならな
いように吹きます。ブィ ブィ 吹かない。これがなかなかむつかしい』




質問コーナー





  最後に「黒髪」を、本曲で習ったロングトーンで、ゆっくり、力を入れないで、
黒丸点 ・ と ごま点 、を意識して、優しく、柔らかく吹く練習をしました。




宗家のユーモアを交えた「尺八の音の出し方論」は、楽しくも厳しい「基礎練習」
をシッカリやりなさい・・・と言う基本中の基本のお話で終わりました。