第18回岐阜県獅子芝居公演
所・岐南町伏屋獅子舞会館 Tel:058-247-4401
時・平成30年11月18日(日)am10:00/開演 (無料)
岐阜県獅子芝居公演について
岐阜県では、古くから獅子舞・獅子芝居など全国的にも知られた民俗芸能が、 数多く伝承されています。今回、県内3市 1 町に伝承されている獅子芝居が一同に会して、魅力ある獅子芝居を披露し、後継者の育成、獅子芝居の保存と振興
に資することを目的としています。
「岐阜県獅子芝居公演」は、各地区の獅子芝居保存団体の相互協力に努め、獅子芝居の魅力を発信するとともに、その活用により伝統文化の継承及び新しい文化の創造を促進し、地域文化発展の一助に寄与することを目的として、平成13(2001)年から岐阜県内各地で開催されています。
昔懐かしの「田舎芝居」とは一味違うお芝居が盛りだくさん。岐南町の「傾城阿波の鳴門-巡礼の段」では子役が演じる『ととさんの名は阿波の十郎兵衛、かかさんの名はお弓と申します。。』子役のお芝居には、「おひねり」が乱れ飛びます!!
胸が厚くなるシーンです。ぜひ感動を共有してください。(ストーリーは下段に掲載しました)
岐阜県各地の伝統芸能である「獅子芝居」が、間近で見られる絶好の機会ですので、ご紹介申し上げます。
羽島市日本伝統芸能継承者育成の会 会長・不破 洋
「傾城阿波の鳴門-巡礼の段」
◆あらすじ
阿波徳島藩のお家騒動に絡み、主君の宝「国次の刀」が何者かに盗まれました。主の命を受けた十郎兵衛は刀を取り戻すために、幼い娘おつるを祖母に預け、妻お弓とともに名を変え、盗賊に身をやつして大坂(現在の大阪)に移り住んでいました。
【巡礼歌の段】
大坂の家でお弓が一人でいたところ、巡礼姿の女の子が訪ねてきます。お弓は言葉を交わすうち、徳島に残してきた娘のおつるだと分かります。おつるを危険に巻き込まないために名乗らず、国元に帰るよう諭しますが、おつるが去った後に思い直し、慌てておつるの後を追います。】
一方、お弓と別れたおつるは、偶然十郎兵衛と出会います。金に困っていた十郎兵衛は、我が子とは知らず、思わず手を掛けてしまいます。お弓から、巡礼の女の子が幼い頃に別れたきりのおつるだと聞き、亡きがらを前に十郎兵衛とお弓は悲嘆に暮れます。おつるは国次の刀を盗んだ真犯人を知らせる祖母の手紙を持っていました。十郎兵衛夫妻はその手紙を読んで、急ぎ徳島へ帰参し、無事に国次の刀を取り戻したのでした。
◆「順礼歌の段」見どころ
「順礼歌の段」は、長年離れて暮らした母子が再開する場面を描いています。おつるから「自分を祖母に預けてどこにいるか分からない両親を探して西国巡礼している」と聞いたお弓は、両親の名を尋ねます。「ととさんの…」という有名なせりふは、その問いに答えたものです。
おつるは「同じ年頃の子どもが母親に、髪を結ってもらったり、抱かれて寝たりするのがうらやましい」「一人旅なので宿に泊めてもらえずに野山で寝たり、軒先で寝てたたかれたりすることもある。親がいればこんなつらい目に遭わないだろう」と語り、両親に会いたいと切々と訴えます。
お弓は思わず名乗ろうとするものの、主君のためとはいえ、盗賊として追っ手から逃れる身。おつるを巻き込みたくないと、悩みに悩んだ末、国元へ帰るように諭しておつるを帰し、泣き崩れます。おつるの両親を恋う気持ち、お弓の我が子を思う愛情と葛藤が、臨場感たっぷりの語りと三味線で表現され、胸を打ちます。
第18回岐阜県獅子芝居公演 ご紹介・・・おしまい